What is Shorinjikempo?

創始と目的

少林寺拳法は1947年、「人づくりの行」として宗道臣によって創始されました。戦後の混乱の中にあった日本において、人づくりによる祖国復興を目指したのです。開祖宗道臣は、中国在住時に学んだ拳技を整理、再編し、自らの創意工夫を加え、一人ひとりが楽しみながら技法を修得できるような新しい技術体系をつくりました。これが少林寺拳法のはじまりです。自宅の道場では拳技を教えると同時に自分の人生観や世界観を説き、心身ともにたくましい、日本の将来を担う青少年を数多く育ててきました。その後門下生は着実に増えていき、現在では登録会員数は140万人になるまで発展しています。

護身の技術

 17歳で中国へ渡った開祖・宗道臣が、敗戦後日本に帰国するまでに中国で見て学んだ武術・武道を改良し体系化したものを少林寺拳法の護身の技としています。少林寺拳法は三法二十五系に別れ、打撃攻撃やそれに対する守備反撃方法の「剛法」、手首や腕をつかまれた際の抜きや投げによる反撃方法の「柔法」、そして整骨法による「整法」があります。そのうち、「剛法」と「柔法」の技術を均等に身に付けていくのが少林寺拳法の主な修練方法です。これは、「剛法」と「柔法」がそれぞれの要素を発揮しつつ補足しあうことで更なる効果を生むことができるためです。これらの技術の最大の特徴は、力を有効に用いる理法に基づいており体格の大小や力量の強弱に関係なく修得することができるという点です。少林寺拳法の技法が「受けから始まり、完全に防いだあと反撃する」という組み立てになっている点と合わせて、少林寺拳法が護身の技法であるということを象徴しています。

修練体系

少林寺拳法の具体的な修練には、「基本」「術科」「乱取り(運用法)」「演武」があります。「基本」は、基本的な体の動かし方を学ぶ過程であり、効率的な体の動かし方に習熟することを目標としています。「術科」は、様々な護身の技を示した「法形」を学ぶことで、少林寺拳法の技術の原理、体感覚を身に付ける過程です。「乱取り(運用法)」は、基本技術の運用方法を学ぶ過程であり、基本的な突きや蹴り、法形、それらの組み合わせがどの程度使いこなせるかを実戦形式で試してみる修練方法です。「演武」は、それまで修得してきた基本法形の組み合わせを、演武者自らがその技と技の連絡変化に創意を加えながら事前に構成し、それらを演練するという修練方法です。これらをバランス良く修練することで少林寺拳法の技法を身に付けていきます。